デイサービス施設構想

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ちゃのみタイム

デイサービス施設の検討経過

2019/08/09

お湯は一人ひとり交換しよう

NPO法人を設立してから10年になります。

年をとっても身体が不自由になっても、認知症になっても、住み慣れた地域で、人として尊重され、普通に生きていける地域づくりに少しでも役割を果たしていきたい。

という思いが出発点でした。

現在の80代、90代の高齢者の生まれた時代は、6割以上の人が農家でした。戦後、どのような社会生活を送ろうと、大多数の高齢者の原風景に農村があります。

その原風景をなるべく再現できる施設をと探し出したのが、「デイサービスちゃのみの家」となった農家でした。

次にこだわったのが、人としての基礎的なところを大切にしたいということでした。

食事、排泄、入浴です。

食事はなるべく新鮮な食材を調達して、手づくりにこだわることにしました。調理員も利用者から直に意見を聞きながら、内容を充実させていくスタイルです。

トイレも車イス対応にしましたが、普通に家庭にあるトイレです。これは昔使用ではなく、ウォシュレットも取り入れ、清潔さもこだわっています。

悩んだのは、お風呂です。足腰の弱くなった高齢者にとって広すぎる浴槽は危険がいっぱいです。個浴で昔の家庭風呂サイズがちょうどいいという介護の研究団体の報告は私たちの気持ちにぴったりでした。

浴槽のお湯の交換をどうするか、他の様々な施設を見て回った結果、見て回りながら、議論し考えつくし、結局は利用する高齢者がどうしてほしいかから出発することでした。お湯は、一人ひとり交換しよう。どこにも例のなかった、でも誰もが安心できる入浴はこれしかないと決めたのです。

この食事、排泄、入浴の3つにこだわった施設づくりは、意欲的なスタッフに支えられ、ちゃのみの介護を形づくることになるのですが、ここから生まれたエピソードは、今後、ふれたいと思います。

これを基礎として、高齢者の普通の暮らしを保証する様々な取り組みをすすめていきました。