最初はちゃのみの日から
2019/09/14
最初はちゃのみの日から
NPO法人福祉倶楽部ちゃのみを結成して、まず取り組んだのが「ちゃのみの日」でした。
「高齢者を主役にした施設をつくりたい」「デイサービスから始めよう」と思って、できる限りの人たちに呼びかけ、法人をつくったものの、事務所もないまま、どこから手をつけるべきか、1からの議論が必要でした。
私の妻の元上司で作業療法士として病院のリハビリ科で長年勤務し、退職後、社会事業大学の大学院に通っていた髙橋さんの法人への参加はそのヒントを与えてくれました。
大学院の研究テーマは「地域福祉」です。様々な地域住民の自主的な取り組みを取材し、その中からこれからの福祉のあり方を考えていこうというものです。
彼からは、北本市にある「高齢者介護について考える」自主サークルの取り組みを紹介されました。自主的なミニデイサービスなのですが、そこに行けば、何でも相談できると喜ばれているそうです。そして高齢者介護の介護計画は、居宅介護支援専門員(ケアマネジャー)に相談して作成するのが当たり前になっているが、本来は、介護保険を利用する高齢者自身が自分にとって必要なものを考えてつくるものであるとして、介護保険制度を勉強したり、施設見学を行って、自主的なケアプランづくりに挑戦する取り組みをしているという話でした。
高齢者のたまり場づくりが必要だということになり、公民館の団体登録を行い、毎週水曜日、狭山市内のいくつかの公民館をめぐり、ミニデイサービスを実施していきました。それを「ちゃのみの日」とネーミングしました。まずニュースを作成し、会員や知り合いへの手渡し、公民館においてもらうなどして、取り組みを知らせました。
最初は、役員数人だけでした。でもそこから少しずつ広がりました。
主な内容は、まずは近況報告を兼ねた自己紹介です。その内容も多彩で横道にそれたり、長くなったり、楽しい時間です。そこから介護相談、健康つくり相談にもつながっていきました。私たちも高齢者とのつきあい方をあらためて学ばされた思いがしました。
そして、作業療法士や理学療法士がリードして、高齢者の健康リハビリ体操です。この体操は、身体のこの部分に効果があるなどという説明つきで参加者の好評を得ました。ゲームや歌も身体つくりと結びつけて、大いに盛り上がりました。
この取り組みは、ニュースや口コミで広がり、30数名が参加する日も出てきて、会員の輪も少しずつ広がっていったのです。
この毎週の「ちゃのみの日」は、約2年間続きました。